毎年11月は,司法試験合格後,約1年の修習課程を終えた司法修習生が,法曹資格を得るための最終試験(いわゆる二回試験)に臨みます。
TLOは,ほぼ毎年司法修習生を受け入れており,私が指導担当となり,約2か月間,事務所をあげて将来の法曹の指導に当たっています。意欲ある若き修習生との出会いは,TLOにとってもこの上ない喜びであり,修習期間中は,当事務所内の熱気も高まります。
実務法曹であれば誰もが通ってきた道。将来への希望と少しばかりの不安に駆られながら懸命に,そして貪欲に学ぼうとする修習生の姿に,当時の若かりし自分を思い起こし,この道を目指した初心に帰ることができます。
ここ何年かは,弁護修習の日程がロースクール生のエクスターンシップと重なっているため,それぞれに刺激し合い,学ぼうとする姿勢を見るにつけ,先輩法曹として嬉しく思うと同時に,この仕事の素晴らしさと厳しさを背中で語れる先輩であり続けなければと,毎年身が引き締まる思いをしています。
来月には,いよいよ新たな法曹が誕生します。修習生の卒業には一抹の寂しさも覚えますが,成長して立派に巣立っていく姿を見守りながら,私も負けずに精進したいと思います。