Mさん 早稲田大学LS卒 修習地:神戸

令和4年度サマーインターンシップ

1 応募した経緯
 私は令和4年度TLOサマー・インターンシップに参加させていただきました。司法試験受験後,私は旅行等司法試験受験前の勉強漬けの生活とはかけ離れた生活を送っていました。結果発表の9月までこのような生活を送り続けていいのだろうかと思うようになり,この機会に地元静岡の法律事務所の雰囲気を知ろうと考え,以前ロースクールにTLOの先生方がエクスターンシップの説明をしていらっしゃったのを思い出し,TLOのHPでインターン生を応募していることを知りました。いざ応募するぞと意気込んだものの,司法試験受験後六法を全くと言っていいほど触っておらず勉強に自信がなかったことから応募要項を見ながら応募するか悩んでいました。その時に,過去の参加者の体験談の中に,勉強になる有意義なインターンであったことや悩んでいるなら参加すべきとの記載を見て,私も有意義な時間を過ごしたいと思い,応募することを決めました。

2 インターンの学習内容について
 TLOのインターンは,最初に総論として法曹とは何かについて検討します。その際には,文献を読み映画を見た上で自己の意見をまとめ,その後に先生方と議論をします。先生方との議論を通して,法曹の本質について深く考察していきます。私は,このインターンに参加するまで,法曹の本質について考えたことはありませんでした。しかし,在るべき法曹について考えることにより,これから自分が目指したい法曹像を改めて考える機会となり,自分を見つめ直す貴重な機会となったと思っています。
 法曹の本質論について検討した次には,各論として実際の事件を題材に実務を経験します。課題検討のために事件資料を渡されるのですが,資料のどの部分を見るべきか苦労し,またロースクールで学習した知識のみならず学習したことのないような法令や規則の知識が必要となることから頭を唸らせながら課題に取り組んでいました。訴状や申立書の起案をするのですが,講評の時に先生からいただいた参考例と自分が作成した書面を見ると,形式面内容目において自分が作成した書面の稚拙さを感じ,知識不足・力不足を痛感しました。しかし,司法修習前の段階で実際の事件を見立てから書面の作成まで学ぶことができたことにより,自分の不足している部分や実際の事件を扱うにあたって意識すべき点を知ることができました。司法修習ではインターンで学んだことを活かし,自分の課題を克服していきたいと思っています。
 どの課題においても,先生方はお仕事の合間を縫ってインターン生の課題に目を通してくださり,貴重な意見をくださります。弁護士の先生方が,業務の時間を空けて課題を見てくださるという環境は,大変恵まれており他のインターンでは経験することができないTLOインターンシップの魅力の1つではないかと思います。
 また,インターンシップ中は,各インターン生が先生方の執務室で課題の検討をします。電話でのやり取りや弁護士の先生方の事件についてのやり取り等実際に働く先生方を間近で見ることができます。各先生方の多様な働き方を見ることにより,自分が将来法曹として具体的に働く姿をイメージしやすくもなると思います。さらに,執務室,コーヒーブレイク,夕食等の機会に,先生方と沢山お話をする機会があります。課題のお話だけでなく,先生方の仕事からプライベートまで様々なお話をお聞きすることができ,先生方の素敵なお人柄を知ることもできます。この点もインターンの魅力の1つだと思います。

3 終わりに
 最初は先生方に後々心配していた,顔つきが変わったと言われるほど私は緊張と不安な気持ちがありました。しかし,インターンの期間中は毎日新しく学ぶことばかりで刺激にあふれ,1日1日があっという間に過ぎてしまい,最初の緊張と不安はいつの間にか無くなっていました。2週間という短い期間の出会いにもかかわらず,インターン終了後もTLOの先生方は折に触れて気にかけてくださり,とても嬉しかったです。合格者のために祝賀会まで開催してくださりありがとうございます。
 また,2週間のインターンを共に乗り切る仲間がいたことも私にとってかけがえのないものとなりました。課題でわからないところを相談したり,他愛のない話ができる仲間が近くにいたからこそ2週間をより楽しく過ごすことができたと思っています。
 今インターンを振り返っても,鮮明に思い出すことができるくらい濃密な2週間だったと思います。それほど素晴らしい経験ができ,参加して本当によかったと私は感じています。今この体験談を読み,参加しようか悩んでいる方は参加することを強くお勧めします。参加して損をすることは絶対にありません。体験談を読まれた方が参加し,先生方・仲間と出会い,実りのある経験をできることを願っております。