
弁護士(ジュニアパートナー)
平山周恒
TLOに入所したのが令和2年12月ですので、これまでに約4年経過しました。
本年(注・令和6年)9月にジュニアパートナーに昇格し、今は自分の事業部を立ち上げることができました。
はい。TLOの勤務弁護士には、アソシエイト、シニアアソシエイト、ジュニアパートナーの3つのポジションがあります。

そのとおりです。
シニアアソシエイトの期間は、令和3年12月から令和6年9月までの2年8か月間です。
はい。
はい。シニアアソシエイトになると、パートナーが担当している複雑で大規模な共同事件のチームに入る機会も増えましたし、一方では、私独りで担当する事件(単独事件)を相当程度持つようになりました。これが、アソシエイト時代と比べると大きな違いといえます。

共同事件では、主任弁護士は自分だという意識で、私なりに事案の分析や法律構成をし、最初に訴状その他の書面を起案し、依頼者や裁判所との連絡調整役も担いましたので、大きな事件を最初に立てたゴールに向かって最後まで着実にチームワークで遂行していくという貴重な経験ができたと思います。この経験が単独事件を独りで遂行していく上でも非常に役立ちました。
2年8か月間で合計40件を担当しました。
会社法人関係や個人間における示談交渉や一般民事事件、離婚や遺産分割などの家事事件といった幅広い種類の事件を担当していました。
はい、そうです。
ジュニアパートナーは、その名のとおり、パートナー弁護士になる前のパートナーに準じた勤務弁護士という位置付けになります。ジュニアパートナーになると、パートナーと同様に自分の事業部(私の事業部のことを「事業部H」と呼んでいます。)を組織し、他の事業部から独立して事業部Hのリーガルサービスを運営していくという立場です。事業部Hを運営するためには、法律相談を受けたりクライアントから事件を受任するなどのリーガルサービスを独りで責任をもって遂行するというだけでなく、事業部Hの売上や経費等の管理にも当たらなければなりませんので、必然的に事業部Hの経営のことから、ひいてはTLO全体の経営にも日頃から関心を持つようになっています。ですので、ジュニアパートナーになると、いわばTLOの社内法律事務所を任せてもらい、その社内法律事務所すなわち自分の事業部の経営全般を経験するという立場になります。

はい。シニアアソシエイト時代までは、LSサポート部のスタッフが私の業務をサポートしてくれましたが、私に専属的に付いてくれる事務局スタッフはいません。ジュニアパートナーになって事業部Hを持つと、私を専属的にサポートしてくれるスタッフ1名を配置してもらえましたので、これはとても助かっています。
現在のところ、事業部K、事業部M、事業部Sという3つの事業部があります。これらの事業部は、3人のパートナー弁護士がそれぞれ所管している事業部です。

3人のパートナーは、年齢や性別、弁護士経験の相違もあって、弁護士としてのスタイルや対象となるクライアント層とか仕事の進め方に違いが見られますが、私からすれば、それら全てが大変参考になります。主として顧問先向けの予防法務に特化されている事業部もあれば、臨床法務が比較的に多い事業部、臨床法務と予防法務の両方に同じ程度力を入れている事業部もあるなど、事業部それぞれに特徴があるように思います。パートナーの一人ひとりがその特徴を生かして、どのように自分の事業部を運営をしていくのかを常日頃から考え、それをTLO全体の経営につなげていこうとする明確な意識を持っていると感じます。
はい、TLO全体の経営について協議するパートナー会議が毎月開催されています。
はい、パートナー会議の正式メンバーではありませんが、ジュニアパートナーになると、毎月のパートナー会議に陪席することになっており、私も今年の9月から参加しています。
TLO全体の財務や人事・労務、企画といった経営管理全般に関する事項について報告や議論がされ、決議事項については決議がされて、ここでTLO全体の意思統一が図られています。
シニアアソシエイト時代とは違い、ジュニアパートナーは所内法律事務所の長として事業部を経営するのですから、どうやって自分の事業部を成長させるか、自分の担当し遂行した事件について、クライアントにどのように満足、評価して頂くかとか、自分の専属スタッフにどのように働いてもらいチームワークを図るかとか、自分の事業部の売上と経費をどのように予測するかといったことを考えるようになりましたので、その点では責任を感じています。

それはありません。ジュニアパートナーは、TLO全体の経営を担う事業部を試行的に経験するという位置付けですので、自分の事業部の財務については自分限りで管理する経験をしています。
有り難いことに、それはありませんね。これは、TLOがこれまでこの地域社会の中で築いてきた信頼関係や幅広いネットワークがあるお陰だと思います。私自身のシニアアソシエイト時代に携わった案件のクライアントからもご紹介を受けることもありますし、また、パートナー弁護士から事件を配点されるなど事務所全体のサポート体制も整っていますので、今のところ、集客をそれほど意識せずに執務に集中できています。ただ、将来的には、日々の事件処理の積み重ねを通じて、事業部Hの固有のクライアント層を産み出していけたらと思っています。
ジュニアパートナー昇格はパートナー会議の決議事項ですので、それはパートナーの先生に評価して頂いた結果だと思います。どこをどう評価して頂いたのか分かりませんが、私なりに思うことは、1つには、1件1件の案件について全力で取り組み、ある程度の数の事件を単独で処理できるようになったと評価されたこと、その結果、クライアントからの信頼もある程度得られるようになったこと、事務所内で業務を遂行するに当たり、チーム内の各弁護士と事務局との橋渡し、クライアントとの連絡調整などの役割をこなしてきたこと、こういったことがパートナーに評価して頂いたのかなと思っています。
ジュニアパートナーに昇格して自分の事業部Hの事業計画を立てる際には、その事業計画の一内容として自分の給与額を自分で提示できることになっていて、これがパートナー会議で了承されればその金額で決定となりました。そういうことで、シニアアソシエイト時代と比べると大幅に給与額がアップしました。
ジュニアパートナーになってからは、リーガルサービスを適正・迅速に行うだけでなく、併せてTLO全体の経営のことも考えるようになりましたので、より大きな責任を感じるとともに、他方では、事業部の長として接するクライアントとの関係も以前より深まり、この点ではとてもやり甲斐を感じています。

ジュニアパートナーとして、クライアントとの期待に応えることはもちろん、事務所全体の発展にも貢献していきたいと考えています。具体的には、日々の事件を通じて自己研鑽を続け、常にHigh Qualityのリーガルサービスをクライアントに提供できるよう努力していきたいと常に考えています。また事務所内のチームワークを強化し、効率的かつ効果的な業務運営を目指していきたいです。このような努力を続けていけば、自ずと事業部Hの途は拓けていくような気がしています。
今のところ、仕事に集中していることが多いのですが、それでも、たまに県内の温泉に行ったりゴルフを楽しむなどしています。
ありがとうございます。